マナースタイル★MannerStyle★

ビジネスコンサル兼マナー講師が、「マナー」「礼儀」「作法」「しきたり」の由縁について、調べたことをまとめたブログ。単なる備忘録です。

もしも聖書の書かれた時代・古代イスラエルにタイムスリップしてしまった時のために覚えておきたい、身だしなみと挨拶のマナー

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昨日は母の日だったので、家族で食事に行ってきました。

電車で2駅行ったところに商店街があるのですが、そこに行列のできる安くて美味しい焼肉屋があるんです。

古い商店街を歩いていると、懐かしいアニメソングが延々と流れていました。


クリィミーマミ OP


アニメおやこ劇場 OP &ダイジェスト

 

小学校に通う娘がいるのですが、ちょうど娘と同じくらいの年齢の頃か、それより幼い頃に聞いた曲がたくさん流れていました。

焼肉屋の前で待つ間、アニメ親子劇場とはどんな番組だったかyoutubeで調べてみたんですが、現代から旧約聖書の世界にタイムスリップするという内容でした。

懐かしくなったんで、焼肉を食べながら

「タイムスリップするとしたら、どんな時代に行きたい?」

という話を延々していました。

今回は、聖書が書かれた古代イスラエルのマナーについて書いてみます。

 

 

 

 

イチジクの葉

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『旧約聖書』によると、エデンの園の中央には、生命の樹と善悪を知る樹が植えられていました。

エデンの園に住むアダムとイブは、エデンの園に実った果実はどれを食べても良いが、この2本の木の果実は絶対に食べてはならないとされていました。

アダムとイブは裸で暮らしていましたが、ヘビにそそのかされて善悪を知る樹の実を食べてしまいます。

途端に、お互いが裸であることに気づき、イチジクの葉で体を隠します。

日本で発行されている聖書には、このときの様子を次のように翻訳しているものがあります。

アダムとイブは、イチジクの葉をつづりあわせて腰に巻いた

英語で書かれた聖書には「エプロンをつくった」と書かれているものもあります。

また、1560年に発行された聖書の中では「ズボンをつくった」となっています。

そのため、当時発行された聖書のことを『ズボン聖書』と呼ぶそうです。

エプロンに近いものだったのかズボンに近いものだったのかは分かりませんが、身だしなみに関するマナーや作法は、ここから始まったと考えられるかもしれません。

 

裸を見たら奴隷にされる

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聖書には、服装や身だしなみに関する作法について触れられている部分が他にもあります。

ノアが箱舟を使って洪水から避難した後、ハム、セム、ヤペテという3人と息子と一緒に陸にあがりました。

その後、ノアと3人の息子は陸地でブドウの栽培を始めます。

収穫量が増えると、ブドウを使って、ブドウ酒をつくるようになりました。

ある日、ノアはブドウ酒を飲んで裸で寝てしまいました。

長男のハムがノアの裸の姿を見てしまったので、外にいた2人の弟にそのことを伝えます。

すると、セムとヤペテはノアの着物を手にし、後ろ向きに近づきます。

そしてノアの体に着物をかけると、顔をそむけてノアの肌を見ないようにその場を立ち去りました。

目が覚めたノアがその出来事を知ると、長男のハムに激怒します。

「人が裸でいる姿を見るなんて、無作法にも程がある。ハムの子孫は代々奴隷となって、兄弟たちに使われるがいい」

当時は、裸の姿を見ることは大変失礼なことだと考えられていたようです。

 

ソロモン王の箴言

ソロモン王のちえ(旧約聖書) (みんなの聖書・絵本シリーズ)

聖書が編纂された時代は、男性であろうと女性であろうと、裸体を見ることは失礼だと考えられていたようです。

では逆に、どういう振る舞いや話題が好まれていたかというと、ソロモン王の箴言(しんげん)を覚えておくというものがありました。

ソロモン王とは、紀元前10世紀頃のイスラエル王です。

その知恵と知識は素晴らしく、古代イスラエルの最盛期を築いたと伝えられています。

ソロモン王の箴言とは、実際にソロモン王が語った内容ではなく、後世の人たちが考えたものだという説があります。

でも、ソロモン王の箴言(しんげん)は、詩的な表現が多く、時代を超えても語り継がれるものがたくさんあります。

ソロモン王の箴言には、次のようなものがあります。

・美しい女に慎みがないのは、まるで金の輪が豚の鼻にあるようだ

・しとやかな女は尊敬を得、強い男は富を得る

・時宜にかなって語られる言葉は、銀の彫り物にはめられた金のリンゴのようだ

・一切れの乾いたパンがあって平和であるのは、ごちそうと争いに満ちた家に優る

・鉄は鉄によって研がれ、人はその友によって研がれる

・争いを好む女と一緒に家にいるより、屋根の隅にいる方が良い

・誰が貞淑な妻を見つけることができるか、彼女の値打ちはビールより高い

 当時の女性は、美しさだけでなく、このような教訓を身に付けることが素晴らしいことだとされていました。

 

古代イスラエルの挨拶

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古代イスラエルの挨拶は、相手の地位や新密度によっていくつかのパターンがありました。

聖書にも

「アブラハムが夏の暑い日に木陰で涼んでいると、神が彼の元に現れた。アブラハムは地面に身を伏せて拝した」(創世記)

「ヨゼフが家に帰ってきたので、彼らは地に伏してヨゼフを拝した」(創世記)

といった記述があり、体を地に伏せる挨拶で最大の敬意を表していました。

また、

「アブラハムは人々に腰をかがめた。彼はそれを子供たちに至るまで行った」(創世記)
とも書かれています。

これは、上半身を曲げる日本のような挨拶だったと考えられています。

他にも、身分の違う者同士の挨拶や初対面での挨拶など、様々な場面の挨拶が聖書に残されています。

ただ、聖書に書かれている挨拶は、同じ宗教を信仰する者同士でのみ行われていたようです。

 

挨拶の言葉

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当時は誰かに挨拶する際、「こんにちは」といった言葉を交わすのではなく、祈りの言葉を述べるのが一般的だったようです。

創世記やサムエル記の中で

「神の恵みが与えられますように」

「主の祝福がありますように」

といった祈りの言葉が出てきます。

ルツ記の中には

「主があたなと共におられますように」

という言葉に対し

「主があなたを祝福されますように」

と答える部分があります。

これは、現在使われている「good bye」の由縁になっているそうです。

 

 

参考文献

口語訳聖書

ルビ付き+なし版 口語訳(旧約聖書+新約聖書)+文語訳(旧約聖書+新約聖書)+聖書地図

この一冊で「聖書」がわかる!

文語訳 聖書

神の支配から王の支配へ―ダビデとソロモンの時代 (学術選書)