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マナースタイル★MannerStyle★

ビジネスコンサル兼マナー講師が、「マナー」「礼儀」「作法」「しきたり」の由縁について、調べたことをまとめたブログ。単なる備忘録です。

蓬(ヨモギ)は世界中で愛され続けてきた、魔除け・厄除けの力を持つ不思議な植物なのかもしれない

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コンビニに草餅が並んでいたので、思わず買ってしまいました。

この時期になると、草餅やヨモギ餅が売られているのを見ると、つい買ってみたくなります。

ヨモギは古来から活用されてきた草ですが、調べてみたら餅だけでなく、薬用やお酒にも使われてきたものだったようです。

今回は、ヨモギについて書いてみます。

 

 

 

 

ヨモギとは

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ヨモギは漢字で「蓬」と書きます。

日本全国どこででも見られる、身近な野草だと思います。

田畑のあぜ道に自生することが多いので、昔から食用や薬用に使われてきました。

 

ヨモギの名前の由来

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ヨモギは、学名をアルテミシア属と言います。

ギリシャ神話の女神・アルテミスに由来しています。

アルテミスは、狩猟・貞潔・月の女神です。

日本語のヨモギという名前の由来については、いくつかの説があります。

1つ目の説は、ヨ・モ・ギの1文字ずつにそれぞれ意味が込められてるというものです。

ヨは、善や弥という字が宛てられます。

このヨには、「良い」とか「ますます」という意味が込められています。

モは、「燃える」「萌える」という意味が込められています。

そしてギは、茎のある立ち草という意味になります。

3つの語を合わせて、「よく萌え茂った草」という意味になると考えられています。

このほかにも、生命力が強い草なので、四方にどんどん繁殖していくという意味で「四方草」と書き、これをヨモギと読むようになったという説もあります。

 

ヨモギの生命力

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ヨモギは日本全国至る所に自生しています。

踏まれたり千切られたりしても、いつの間にか増えています。

昔の人達は、単なる野草としてではなく、その生命力にあやかりたいという意味でも、ヨモギを食べるようになったと考えられています。

 

ヨモギの香りと魔除け・厄払い

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ヨモギには、独特の香りがあります。

この香りが、日本以外の国でも魔除けや厄払いの力を持っていると考えられていました。

古代ローマでは、ニガヨモギを身につけていると、毒を消し災難を避けられると信じられていました。

また、フランスにはニガヨモギを漬けた、アルコール度数60度以上の「アブサン」という飲み物があります。

これはフランスの魔女が作り出したとされ、飲み続けると脳細胞が侵されるという理由で、1915年に製造が禁止されましたが、1981年になって製造が再開されました。

アブサンは安価なアルコールだったため、多数の中毒者が出ました。

アブサン中毒になった有名人の中には、画家のゴッホや詩人のヴェルレーヌがいます。

 

ヨモギと餅

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日本の風習では、めでたい日には紅白の飾りが使われます。

餅にも、紅白餅があります。

昔は、白緑の餅が使われていたこともあったそうです。

また、菱餅は緑、白、紅の3色の餅を菱形に切り、重ねたものになります。

菱餅の3色には、それぞれ意味があるとされています。

緑は「健康や長寿」、白は「清浄」、紅は「魔除け」を意味すると考えられています。

また、緑は「大地」、白は「雪」、紅は「桃」を意味し「雪が溶け、大地に草が生える頃に、桃の花が咲く」ということを意味しているという説もあります。

緑餅にはヨモギ、白餅にはひしの実を混ぜ、紅餅にはクチナシで色をつけるとされています。

 

日本人とヨモギ

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日本では昔から、ヨモギは食用のほか、お灸や消毒剤、止血剤などの薬草として使われてきました。

昔は農作業中に怪我をすると、ヨモギの葉をもんで傷口につけ、消毒していたそうです。

日本以外にも、ヨモギが分布している北半球では、同じように薬用として利用されていました。

とても身近な植物のヨモギですが、栄養価が非常に高く、薬草にもなる優れた植物とされています。

世界中で愛され続け、魔除けや厄除けとしても使われてきたヨモギ。

時代を超えて、これほど多くの人に愛されてきた雑草は、他にない気がします。

 

 

 

参考文献

雑草の呼び名事典 写真でわかる

ポケット版 雑草さんぽ手帖

アブサンの文化史: 禁断の酒の二百年