読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

マナースタイル★MannerStyle★

ビジネスコンサル兼マナー講師が、「マナー」「礼儀」「作法」「しきたり」の由縁について、調べたことをまとめたブログ。単なる備忘録です。

「紅白」と「黒白」は、どちらがめでたい色の組み合わせなのか

f:id:manastylejp:20170408083323j:plain

昨日は新入社員の歓迎会がありました。

4月最初の週末だったので、いろんな会社でも歓迎会を開いているところが多かったみたいです。

今回歓迎会をした居酒屋には、紅白の色を使って「歓送迎会プラン」というポスターやチラシがたくさん貼ってありました。

桜の季節ということもあって、春らしいデザインが綺麗で華やかでした。

おめでたい席では、赤と白の組み合わせが使われることが多いと思います。

そこで今回は、紅白と黒白の由縁について書いてみます。

 

 

 

紅白と黒白

f:id:manastylejp:20170408083629j:plain

色と慶弔の関係は、かなり古い時代からあったようです。

紅白まんじゅうや紅白幕など、赤と黒の組み合わせは、おめでたいときに使われる色とされています。

凶事には、黒と白の組み合わせが使われることが多いと思います。

おめでたいときに赤、めでたくないとき黒、という色の使い分けがされるようになったのは、平安時代に入ってからです。

昔は黒といっても、「生成り色」が喪服などに使われていました。

『源氏物語』には、凶服として「鈍色(にびいろ)の御衣(おんぞ)」という表記があります。

「鈍色」とは薄い墨色のことで、凶事の黒といえば、昔はこの墨色を指していました。

 

赤と白

f:id:manastylejp:20170408083719j:plain

赤白ではなく、紅白と表記されるのには、それぞれの漢字の読みや意味が関係しているようです。

赤は「セキ」とも読みます。セキが使われる単語には、「赤裸々」など、あまりめでたいとは言えない意味の単語もあります。

そこため古代中国では、めでたい席で「赤」と言う文字を使用ことは少なく、「紅」を使うのが一般的でした。

紅白という言葉には、2つの意味や使い方があるとされています。

1つ目は、相対する2つの組を表す際に使われます。

古くは源平合戦の際、赤と白の旗印を両軍が使用していました。

現在も、紅白歌合戦や紅白戦という使われ方をされています。

2つ目は、赤と白が生と死を意味しているというものです。

赤は赤ん坊、白は死や別れを意味していると言われています。

2つの色を組み合わせることで、人の人生を表していると言われています。

 

黒と白

f:id:manastylejp:20170408083836j:plain

日本や中国では、古来から黒は高貴な色とされてきました。

明治時代頃までは、祭りや神事といった祝い事でも、白黒の鯨幕が使われることが多かったそうです。

黒は「クロ」という読み方があります。

クロと読む漢字は、黒以外に「玄」もあります。

素人に対し、玄人という言葉があります。

また、奥深くてはかり知れないという意味の「幽玄」という言葉もあります。

そのため「クロ」という呼び方をする「黒」は、慶事の際に使われるのに相応しい色だとされてきました。

なお、黒白において「白」は光や太陽の色だとされています。

現在も、皇室の慶事では、黒と白の鯨幕が使われています。

葬式などの凶事で使われるようになったのは、明治から大正時代にかけてです。

西洋では、弔事の際に黒を使うことが多くありました。

西洋文化が日本に広まるにつれ、黒と白は凶事の際使われるようになったとされています。

 

陰陽五行思想と紅白、黒白

f:id:manastylejp:20170408083914p:plain

陰陽五行という思想があります。

これは、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽思想と五行思想が結び付いて生まれた思想です。

十二支や暦も、この陰陽五行思想に基づいたものです。

陰陽五行とは、森羅万象を構成する働きを、木、火、土、金、水の「五行」に分類します。

これに甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸という「陰陽」を2つずつ配置することで、「陰陽五行」という思想ができあがります。

色については、陰陽五行思想では青、赤、黄、白、黒の5色が使われます。

それぞれの色は方角を表す意味を持っており、順に東、南、中央、西、北を意味しています。

陰陽思想では、それぞれの色は季節も意味しています。

青は春、赤は夏、白は秋、黒は冬に配置されています。

黄は各季節の交替を表す色です。

陰陽五行思想では、陰が黒、陽が赤とされています。

黒と赤の2つの色を混ぜた「紫」は、陰陽の2つの気を飲み込む高貴な色だと考えられてきました。

この陰陽五行思想がもとになり、「紫」は世界の中心(北辰)や皇帝の色だとされるようになりました。

 

紅白と黒白、どちらがめでたい組み合わせなのか

f:id:manastylejp:20170408084238j:plain

古代中国の時代から、黒と白の組み合わせは縁起が良くめでたいものだとされていました。

明治から大正にかけて、西洋文化が日本に入ってきたことから、黒白は凶事に使われることが一般的になったようです。

古くから伝わる陰陽五行思想に基づいて考えると、奥深くはかり知れないという意味を持つ「黒」と、光や太陽を表す「白」の組み合わせは、本来は神事や祭り、祝い事にもふさわしい色だと考えられます。