読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

マナースタイル★MannerStyle★

ビジネスコンサル兼マナー講師が、「マナー」「礼儀」「作法」「しきたり」の由縁について、調べたことをまとめたブログ。単なる備忘録です。

誤解されがちな「唐草模様」と「ウロコ模様」

f:id:manastylejp:20170329231817j:plain

今日打ち合わせをした取引先の方のiPhoneケースが、唐草模様のケースでした。

「和柄でしゃれてますね」

と言ったら、iPadも見せてくれました。

iPadのケースは、畳素材のものでした。

和風の素材が好きな方らしく、以前は名刺入れや財布も和風のものを使っていたそうです。

そんな和柄の小物を教えてもらったので、日本で昔から使われている「唐草模様」や「ウロコ模様」のことについて書いてみます。

 

 

 

唐草模様とは

f:id:manastylejp:20170329231933j:plain

唐草文様は、渦巻く蔦(つた)の蔓の形に由来する模様です。

「唐草」という植物は存在しません。

中国を経由して伝わって来た「つる草」に由来しています。

唐草の「唐」は、中国の唐の時代を指します。

唐草の名が日本に入ってきたのは、奈良時代から平安時代にかけてだと言われています。

つる草は生命力が強く、くるくると螺旋を描きながら木の幹などに絡みつけて繁殖します。

放っておけば、家や建物を覆い尽くすほどにどんどん増殖していきます。

当時の人達は、断ち切られたような形に「死」を連想していました。

つる草のように、渦巻き沸き立つ形こそ、生や命を連想しする縁起の良いものと考えていました。

つる草の生態を見ていた人たちが、つる草に無限の繁栄と不滅の力を感じ、「長寿」や「子孫繁栄」を連想しました。

そんな「つる草」の力強さを文様化したのが「唐草模様」だと言われています。

 

唐草模様と風呂敷

綿 ブロード 無地 ふろしき 風呂敷 紺 四巾 約130?幅

明治時代に入った頃から、唐草文様の風呂敷が大量生産されました。

昭和の中頃まで、唐草模様の風呂敷はほとんどの家庭に必ず一枚あるものだったそうです。

これほど唐草模様の風呂敷が普及したのは、2つの理由があるようです。

1つ目の理由は、風呂敷を使う文化が一般的だったことです。

現在のように買い物袋やラッピングが普及しておらず、繰り返し使える風呂敷に品物を包む文化がありました。

その風呂敷に、縁起の良い唐草模様が使われていたようです。

2つ目の理由は、唐草模様の風呂敷は生産効率が高かったことにあるようです。

風呂敷を生産するのには、反物と呼ばれる長尺の布地を使います。

最も一般的な二幅(約68cm幅)と呼ばれるサイズの風呂敷は、2枚の布地をつなぎ合わせて作ります。

反物は染め上げてから裁断するので、模様によっては上手く合わせるのが難しくなります。

唐草模様はシンプルな渦巻き模様なので、2枚の布地を合わせやすく、つなぎの部分がほとんど目立たなかったことも、普及した理由だとされています。

 

泥棒と風呂敷

ポンポリース 唐草ほっかむり帽子 【LL】(3122)

昔の漫画やテレビでは、ほっかむりをした泥棒が唐草模様の風呂敷を背負っている姿が描かれることが多かったようです。

当時の泥棒は、手ぶらで留守宅に上がり込んでいたそうです。

そして、どの家庭にもあった大判の風呂敷を探し、それに盗んだ荷物を入れて運び出していました。

今は唐草模様の風呂敷を背負って、ほっかむりをしている人なんてまず見かけませんが、当時も目立つ存在だったのではないでしょうか。

あくまでも、漫画やテレビでつくられた泥棒イメージのようですけどね。

 

ウロコ模様とは

f:id:manastylejp:20170329232353j:plain

厄年の女性は、ウロコ模様の下着を着ると良いと言われています。

また、ウロコ模様の小物を身につけるのも縁起が良いとされています。

ここで言うウロコ模様とは、魚のウロコではなく、蛇のウロコのことです。

家紋にも、ウロコ模様が使われていることが多いようです。

三つ鱗紋、九鱗紋、北条鱗紋などがあります。

神社のお守りの袋の模様も、大抵はこのウロコ模様になっています。

また、能や歌舞伎でも、蛇体の女性を表現するときの衣装は、ウロコ模様になっています。

 

蛇とウロコ模様

f:id:manastylejp:20170329232541j:plain

蛇は昔から、縁起の良い生き物だと考えられることが多かったようです。

蛇は、成長するにつれて古い皮を脱ぎ捨て、脱皮します。

これが、嫌なことを忘れることや、厄払いになると考えられていたようです。

現在も、蛇の抜け殻をお守りにするとお金が入ると言われていたり、白蛇の夢を見ると、お金が入ってくると言われています。

昔から、夜の仕事をしている女性は、ウロコ模様の持ち物を好む傾向があったようです。

これは、夜の仕事は「水商売」と言われることから、水霊である龍神のウロコを象徴として、縁起を担いでいたそうです。

 

縁起の良い「唐草模様」と「ウロコ模様」

f:id:manastylejp:20170329232724j:plain

唐草模様とウロコ模様の由縁を調べたら、どちらも縁起の良いものとして昔から使われてきたデザインでした。

でも、唐草模様の風呂敷を使う場面は普段の生活ではなかなかない気がします。

ウロコ模様のデザインも、調べてみたら魚のウロコをモチーフにしたものもたくさんあるようです。

10年以上使っていた財布を、そろそろ買い換えたいと思っていたので、今度はウロコ模様の財布を探してみようかと思ってます。